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 軽井沢セミナー旅行記(3) 2002年08月29日

 白根山山頂(http://www.mns.brain.riken.go.jp/~masahito/picture/gumma/Gu2.html)は、そこまで、山肌を縫うように走ってきた風景とは一変。標高2160メートル。一気に天空が開けた。火口がどこだかはすぐにわかった。山頂へと長く続く人並みが正面に見えた。先の方はかなり人が蟻のように小さく見える。えっ、あそこまで(あんなに小さくなるまで)歩くのか、と思ったが、軽井沢プリンスから、「白糸の滝」「鬼押出し」「万座温泉」と、ただ通り過ぎてきただけ。ここで「白根山山頂」を通り越したら、もはやこの即席旅行の意味はない。せめて、「エメナルドグリーン」の火口を見なくては。

 ここで、マイカーナビ(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=2)に注文。たとえば、一番常用する100(あるいは200)メートルスケールでは白根山山頂まで道が付いていない(そう言えば「白糸の滝」もその地点そのものは表示されていたが、「白糸ハイランドウエイ」のどの地点がその入口かは、常用する100メートルスケールではわからなかった)。だから292号線を草津方面に行けば(右折すれば)いいのに志賀高原・横手山(http://www.janis.or.jp/users/yokotemt/)の方に(左折して)2,3キロ無駄な走りをしてしまった。山頂表示はあるが、292号線からの連絡路の軌跡がまったくない。だから292号線の東から、西からどちらからアプローチすればよいかわからない。こういった行楽地のゾーンは、どのスケールでも(少なくとも100メートル以下の詳細スケールでは)、有名な行楽地への道案内をすべきだ。リモコンに「行楽地ボタン」が付いていて、それを押すと付近の行楽地が点滅して現在地からの道表示(距離と時間)が出るくらいのことはしてほしい。

 白根山火口湖には一気に登った(駐車場が山頂入口に隣接しているが、そこから200メートルくらいの急な道だった)。途中からは加速しつつ何人もの人たちをごぼう抜きで登ったが、それは体力があるというよりは、止まるともう登れないという心配が勝っていたからだ。登ってみると乳白色の薄い緑色の火口湖が広がっていた(http://www.mns.brain.riken.go.jp/~masahito/picture/gumma/Gu3.html)。なんとPH1.3の湖。ここにクルマを沈めたら悲惨なことになる。第一、まわりの山に木もみどりもない赤土のはげ山だ。中途半端な開発途中の山肌という感じ。この山肌がみどりの樹木に覆われていたらもっと火口湖がきれいだのに、とわけのわからない思いにふけっていた。火口を見下ろす山頂はごくごくせまい。椅子も少ない。下から見るほど雄大でもない。10分もいる場所ではない。この火口湖のてっぺんからは、反対側に散策コースがあるのが見えた(http://www.mns.brain.riken.go.jp/~masahito/picture/gumma/Gu4.html)。 そちらの方が楽しそうだ。一気に駆け下りた。

 途中の休憩所で、またソフトクリーム(モカミルク)を買った。このあたりの休憩所にはすべてソフトクリームのい売店がある。放牧地帯の牛と関係があるのかどうか。それとも夏の行楽地にソフトクリームは付き物なのか。旅慣れしていない私(たち)にはわからない。

 白根山の散策コースは箱根の湿生花園(http://www4.famille.ne.jp/~i-hakone/)のような造りになっていて、とても山頂とは思えない落ち着いた趣がある。本物の鴨(?)も絵に描いたように池に浮かんでいる。ここは、何時間でもいられるくらいに気に入った。パソコンがあればインターネットで実況中継ができるのに、と思ったくらいだ。

 ざっと白根山山頂には1時間くらいいただろうか。ここまで軽井沢プリンスを出発して3時間。12:30をすぎていた。さてここまで来れば、次は草津温泉(http://www.yubatake.com/)だ。「白根火山ロープウエイ」(http://www.gunma.mmd.ntt-east.co.jp/wnnc/onsen/kusatu/haikingu.html)を見下ろしながら国道292号線を下っていく。草津温泉と言っても、別に温泉に入る気はないから、とりあえず、有名な「湯畑」(http://www.aisle-net.co.jp/kusatsu/kusatu1.htm)を見ればそれでよし。

 草津が近づいて思ったことは、この温泉は、山の中にあるということだ。関西生まれの私にとって温泉とは城崎温泉(http://www.kinosaki-spa.gr.jp/)に代表されるものでしかない。城崎は海に近い。平場の温泉だ。草津はそれに比べれば、山の中を無理矢理に切り開いたような偏狭感がある。クルマや電車のない昔の人は、ここへ来る前に(療養どころか)死んでしまっていたのではないか。

 「湯畑」は、それほど大きくはない。思っていたよりずっと小さい。それに一方通行が多い路地に囲まれていて、私の白いアルピナB10は、出口を見失ってそこを最悪2周してしまった。しかも窓を閉め切っていても硫黄の匂いが鼻を突く。湯畑は火口、活火山そのものだ(クルマにとっては、白根山火口よりも危険な地帯)。しかも行楽客の足は遅い。ダラダラと人は多いし、道は狭い。そこを2周。そもそもここは、クルマでまわるところではなく、歩くところなのだ。そもそも昼間にくるところでもない。たぶん、夜、ライトアップされた湯畑がきれいなのだろう。温泉にでも使って(よっぱらいながら)浴衣でぶらぶらと見物するのが最高なのだろう。気づいたときにはもう遅かった。

 逃げるようにして立ち去った。湯の平温泉から暮坂峠の方へ進路を変えた。湯畑から10分も経たない内に見えてきたのが、あの「栗生楽泉園」(http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Himawari/8952/news/news7/kusatu2000_10_1.html)。有名な、ハンセン病の国立療養所だ。ここは精神病患者、逃亡者、反抗的な患者を監禁する“重監房“があって、凍死者や餓死者を多く出した問題の療養所でもあったと『ハンセン病文学全集』(http://www.libro-koseisha.co.jp/top17/main17.html)は訴える。前を通るだけでも気持ちがシュンとなる一瞬だ。歴代の総理大臣の中でも小渕元総理は、夫妻でここを訪れたことがあるらしい。小渕総理と言えば、ここから、その郷里の「中之条」(群馬県吾妻郡)までは目と鼻の先。そこを目指すことにした。(まだまだ続く)

投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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