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 「番号非通知はカルマ」 2000年12月14日

「番号非通知はカルマ」。仏教用語まで使って、何言ってんだ? と思ったら、その前の節の「マイルドなジオラマ」「ハイなドラマ」「トラウマ」「カルマ」と来る。「マ」で韻を踏んでいたのだ。こんな調子がずっと続くのが「24/7」というドリカム最新の曲。この曲はいい。

「チャンスは24/7 めぐりあいはgiven」。ここでもsevenとgiven。その他にも「リアリティ」と「メロディ」の「ティ」。「ひたる」「はまる」「リアル」「まいってる」「バトル」の「る」。「持ってっちゃって」「まいあがって」の「って」。「タイプ」「ヴァイブ」「ナイーブ」「内部」「ダイヴ」の「いぶ」。「焦がれて」「求めて」の「て」。他にもあるかもしれない。探してみて下さい。

たぶん曲が先にできて、後からつけた詞だろうが、これらの韻が曲調とよく解け合って、ひさしぶりに吉田美和の歌唱力を活かしきるいい歌に仕上がっていると思う。「言葉」がすべて「音」になっていて、詞の意味をくそまじめに考えるのがバカみたいに「声」が前面に出ている。この曲で吉田美和の歌声にぬるめの音(何と言っていいのか、わたしにはそうしか言いようがない。「ぬるめ」あるいは「濡めっとした」声)が加わった。これまで吉田の声にはなかった音が出ている。ひょっとしたら年齢や結婚生活から来ているのかもしれない。

昔、レベッカの土橋が「ノッコの声の高さの一番魅力的なところが前面に出るように曲作りしている」と言っているのを聞いて、そんなものか、と思って感心したことがあったが、中村正人も、そんな感じで、この曲を作ったのでしょうね。

デビュー曲「あなたに会いたくて」(1989)を初めて聴いたときは衝撃的でいまでもはっきりとおぼえている。あれは、春先の夜中の2時くらい。私はTV病で、仕事中でも必ずTVをつけている。そのときも6チャンネルのMUSICビデオクリップ集の番組を流していた。突然、とてつもなくうまい歌手が歌い始めたので、手元にあるVIDEO deckのRECボタンを直ちに押して録画(私はこういうことに関してはいつでも臨戦態勢をとっている)。この曲が「あなたに会いたくて」。10秒くらいすぎていたが、その録画は今でもたいせつにしまってある。新人にはあまり時間が与えられていなくて一番だけしかかからなかった。2分たらずのそのビデオを何度も聞いているとますます興奮してきて、いてもたってもいられなくなり、隣の部屋でねていた家内を、「すごい歌手が出てきた」と言いながらたたき起こして、無理やり聞かせたら、聞き込む毎に目を覚ましはじめて、「いいね」と言ってくれた。それがうれしくて。「やっぱりいいんだ」と私。アルバムがあるに違いない、と思って、CD屋さんが朝開店するまでずーっと「あなたに会いたくて」を聞き続けながら待って(朝10:00まで寝ずじまい)、千歳烏山駅前の「三鷹楽器」に電話をかけたが「ありません」。祖師谷大蔵の「スミ商会」にかけたら「あります」。自転車を走らせて(「Ring! Ring! Ring!」と)、出会えたのが「Dreams Come True」というそのものの名前がついたアルバムだった。

買ってきたアルバムの「あなたに会いたくて」を聞きながら最初にしたのは、最初に録画したVIDEOテープの音声部にCDの音を重ねてHIFI録音することだった。そんな“オタク”っぽいことなどめったにしないが、それほど私には吉田美和のボーカルは衝撃的だった。完璧になったVIDEOの歌を何度も聞いているうちに、この歌の舞台は渋谷だな、と思っていた(渋谷になんか、東京へ出てきて以来27年で4~5回しか行ったことがないのに)。デビュー1年後のインタービューか何かで「あなたに会いたくて」の街は「渋谷です」とか言っているのを聞いて自己満足に浸っていたりもしました。

誰もファンがいなかった1989年3月の「あなたに会いたくて」以来、「Dreams Come True」(1989.3.21)、「Love Goes On…」(1989.11.22)、「Wonder 3」(1990.11.1)、「Million Kisses」(1991.11.15)、「The Swinging Star」(1992.11.14)、「Magic」(1993.12.4)、「Love Unlimited」(1996.4.1)までアルバムを買い続けた私だが(80点以上の合格曲が一番たくさんあるのは、「Love Goes On…」(1989.11.22)だと思う)、中村正人が吉田美和の初期の頃の曲作りを完全に盗んで緊張感をなくしたところあたりから(最初の3枚くらいのアルバムはほとんどすべて吉田美和が作曲もしていた)、「ドリカム」はダメになっていった(「Magic」1993以後はもうダメだったような気がする)。「ドリカム」を「DCT」と呼び始めたときにはもう完全にダメになっていた。小室ファミリーが全盛期になって、焦ってしまったのかもしれない。「Magic」以降、「ドリカム」的な歌は、「7月7日晴れ」と「雪のクリスマス」(「Winter Song」の吉田の英語は聞いてられない)くらいだ。

でも、この「24/7」はいいですよ。「ドリカム」を見捨ててた人。是非聞いてみて下さい。超初期のファンの私が言うのだから間違いありません。「作家は処女作に向かって成熟する」と言うでしょう。
今、私は、「24/7」のDVD(1500円)を買って― 今日テラハウスの隣の店で買ってきました ―聞きながらこれを書いています(もう2・30回リピートしています)。それにしても美和ちゃん、ちょっと老けてしまったかな。肌荒れが目立ちますよ。

それともう一つ。CDの録音状態が以前のドリカムのCDに比べてすごく悪い。特に「24/7」は低音のアレンジがひどい。昔はイギリスとかに行って録音していて、結構録音はよかったのに、最近はどこで録音しているのだろう。桑田佳祐や小室ファミリーのCDは、これ以上ないと言えるほどに録音が最低で、いつも興ざめしますが(たとえばTRFの「WIRED」は曲は最高だのに、録音がサイテー)、それほどではないにしても、この「24/7」は、録音がよくない。DVD playerをお持ちの方は、CD(1000円)を買うより、DVDを買った方がいいですよ。こんなにCD録音が悪ければ、DVDの音の方がよく聞こえます。500円違いなら充分割安です(DVDも安くなったものです)。

しかし、この「27/4」をカラオケで吉田美和なみに歌える方、いたら自薦でも結構ですがご紹介下さい。カラオケ代(+豪華なご希望通りのお食事?)すべてお支払いしてでも聞かせていただきます(テラハウスを捨ててでも一生ついていきます)。

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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