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 SACDプレイヤーとSACDに、今頃目覚めて 2019年01月27日

最近の「ハイレゾ」音楽の流行に乗って、「ハイレゾ」ファイルの数々をネット購入しはじめ(mp3からWAV、WAVからFLACへと)、数あるハイレゾファイルの中でも、特にはDSD(DSF、DFF)ファイルの音の良さに取り付かれて、「もはやCDの時代ではない」と思っていたら、DSD(Direct Stream Digital)記録こそ、いまから、20年前に登場した「SACD(Super Audio CD)」ではないか、とお恥ずかしながら今頃気づいて。
※「SACD(Super Audio CD)」とは、→ http://ow.ly/QNyo30nsUKm

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※写真は今頃買い直し始めたSACD。

そうこうするうちに、今頃SACDプレイヤーを(初めて)買って、そして今頃SACDを買いあさって、たとえば、私の生まれた1954年モノラル録音のフルトベングラーによるブラームス交響曲第三番をシングルレイヤーSACD限定版で聴くと、これがまた格別で、(目をつむると)ありありと1954年の演奏会場が浮かぶという快挙。20年前にSONYとPHILIPSが共同でフォーマットを決め登場したSACDだったのに、一斉にCDのSACD化がすすまないので様子を見ていたら(むしろSACDは衰退して)いつのまにか20年経っていた。

結局、私が「SACDがあるじゃないか」と思ったのが、「ハイレゾ」ファイル配信がDSDフォーマットにまで突き進んだ時点だった。マスター音源の主流は今ではDSD方式。それをそのままメディアに移したものがSACDだったわけだから、SACDは音源そのものだと言える。私にとっては、CDかSACDかという20年前の議論よりは「DSD音源」という20年前よりはかなり身近になった言葉から、SACDへの関心が高まったわけだ。

では、DSDファイルを「ダウンロード」して、USB_DAC使って、安楽にPCがらみで聴けばいいじゃないかという気持ちにもなる。実際私がそうだった― 私はここ数年はMARANZのNA-11S1を使って安楽にハイレゾファイルを楽しんでいるが。しかし世の中には「UCBコンディショナー」(http://ow.ly/2jC830nsUK5
)という商品が単独であるくらい、USBやPCの内部はノイズだらけ。DSD音源の精緻な再現にはほど遠い環境だった。アナログレコード派がUSB_DAC派をバカにする理由の一つもそこにあったわけだ。

昨年登場したPIONEERのPD-70AEなんか、そのあたりを意識して、USB接続なしで登場して高い評価を受けてますし、当のPIONEERの関係者たちはできれば光アウトや同軸アウトもなくしたかったらしい。要するにプレイヤーに徹するということ。つまり、反PC主義だったわけです。

その意味でも、デジタル音源メディアの究極はSACDだった。音源DSD=SACDだったからだ。PC(USB_DAC)を経由することなしに、DSD情報をそのまま再現するにはSACDとSACDプレイヤーしかない、というのが(20年後の、遅ればせながらの私の)結論だった。CDは、そのDSD音源をリニアPCMに変換しているため、音源再現にはその意味でも遠いわけです。

60年以上も経つ先のフルトベングラーの当時であっても、毎秒76センチマスターテープによる録音のため ― 昔「2トラサンパチ」という10号リールで30分しか録音できないSONY製のテープデッキを持っていたが、それどころではないアナログ高性能録音のため、60年以上前であってもある意味充分な音質なわけだ。CDでは、半分も魅力が伝わらない。1970年代以前のCDを買う気が起こらなかった私もSACD化されればかなり本気で名演奏を聴く気が起こってきている。それもこれも20年出遅れているが(笑)。

なんてったって、音声信号の密度を決めるサンプリング周波数が、SACDは、CDの64倍の28224メガヘルツ。音の濃淡はデジタルパルスの濃淡で疑似表現するという極めてアナログ主義的な記録方式(ワンビット方式)を取っているために、そりゃもうレコードよりもアナログ的とも言える精密で濃密な音が出るわけです。演奏会場での咳のゴホン、ゴホンの音が聞こえるとこちらが緊張して恐縮してしまうくらいです。〝気配〟の再現性がまるで違うわけです。

1980年代に最初にCDの音を聴いたときの違和感をすっかり取り去ってくれるようなアナログ再現性のパワーがこのSACD規格(容量で750MB→4.7GB、サンプリング周波数で44.1kHz→2822.4kHz、周波数帯域で20kHz→100 kHz、ダイナミックレンジで98dB→120dB。いずれも前者がCD、後者がSACD)には備わっています。

私の世代は、アナログレコードをCDで買い直し、CDを「ファイル」で買い直し、そのmp3ファイルを「ハイレゾファイル」(WAV、FLAC)で買い直し、そのDSDファイルを、再びSACDで買い直すという無駄なことをやってきているわけです。

私は、絵の汚い2010年以前の映画も、録音の古い音楽も、見も聴きもしないタイプの人間だったのですが、音については、今更ですがSACDで聴き直そうと決意しています。1970年以前の古い録音(の悪さ)が気になる方はぜひSACDで聴き直してください。

(ver.2.0)

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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