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 披露宴・新郎の謝辞(ウエルカムスピーチ&謝辞) 2023年06月13日

新郎:ウェルカムスピーチ
本日は、私たち2人のためにお集まりいただき、ありがとうございます。先ほど無事挙式を執り行い、夫婦としての歩みを始めることができました。

今日に向けて、今ここにいらっしゃる全ての皆様が楽しんでいただけるような披露宴にすべく二人で何度も話し合い準備してきました。久しぶりに台本も本気で書きました。

テレ朝の同期と後輩にゴールデン並みの労力でロケと編集もしてもらいました。
皆様の存在なくして、私たち二人は今、ここにはいません。そんな感謝の気持ちを詰め込みましたので、楽しんで頂けると幸いです。

新郎:謝辞
本日は、私たち2人のためにお集まりいただき、ありがとうございました。

改めてこの披露宴を通して、父母のもとに生まれたこと、ここにいる皆様と出会えたこと、そして彼女に出会えたことに幸せを感じています。

私は人生において、大切にしていることがあります。それは、この会場の「ジャスミン」テーブルに座っている世田谷区立千歳中学校で出会った林、岸野カエに30手前のころ、飲みの席で言われた言葉です。

彼女は「太郎の一番いい所教えてあげる」といいました。「それはね、私みたいな馬鹿にも先生にも先輩にも頭いいやつにも、変な奴にも、誰にでも平等なところだよ。態度を変えない。そういう人ってほとんどいないんだよ、だから信用できる。」と。

自分が今まで特に意識せずとも、そう生きてきたことを、彼女が言語化してくれた感じがしました。

でもなぜそうなれたのか? 自分なりに考えてみると、これはやはり、隣にいる父と母の影響だと思います。父は哲学者です。

「お父さんは何の仕事してるの?」「哲学者です。」これ、37年間外さない鉄板の返しです。父から得たものは多く、父も誰に対しても父でした。

私が小学校低学年の時、父の自転車に二人乗りして本屋に向かう途中、警察官に止められ、注意を受けました。すると親父は、「違反したのは謝るけど、あなたいくつですか?」と聞き、その警察官は年下でした。なんで警察官はため口で話しかけていいんだ?失礼だと思わないか?と問い詰めて黙らせていました。

これを無理やりいいように解釈すると、警察だろうと何だろうと一人の人であると。

職業バイアス、学歴バイアス、家柄バイアスなんであろうと関係ないと。世間や人や、たとえ先生でも当たり前だということを、当たり前だと思うな。疑え、自分の頭で考えろ。

四六時中、1行も意味が分からない哲学書と格闘してる父に直接そう言われたことは一度もありませんが、そういった物事に対する客観的視座、みたいなものは自然と身について、人と接するときも偏見なく、フラットに対峙することができる人間になっていけたのかなと思います。

そして、そんなどう考えても普通ではない、奇人ともいえる哲学者と中学時代から交際し続ける母。実は芦田家一番の変わり者だと私は思ってます。

母は、この世間からはだいぶズレたラディカルな親父の言動をいつも笑っていました。「もう~お父さんったら~」笑い事じゃねぇよってことも全て。これをキャパあると言わずしてなんていうんでしょうか。

私が出会った人類の中で、最もキャパあるのが母です。でもさすがに肉体は悲鳴を上げたのか、私が高校生のある日、家に帰ったら難病が発症してしまい、突然歩けなくなっていました。

それでも母は、普遍不動な父の生きざまに、今でもおそらく二人が中学生のころと変わらない笑顔で「もう~」と笑ってます。そんな常に哲学する男と、世界一キャパのある二人に囲まれて育って、人に対して差別する人間に育つわけがありません。そんな特殊かつ唯一無二の教育法で、私を育ててくれてありがとうございました。本当に感謝しています。

そして、なつこさん。
結婚の決めては?どういう所が好きなの?なんていろんな人に聞かれますが、明るい、よく笑う、面白い、とか誰でもいえるような哲学者の息子としてはあるまじき稚拙なWordで答えていました。

しかしそんなときに、一つ思い浮かんだ言葉があります。それは、想像力です。想像力は自分が仕事において大切にしている言葉です。私のバラエティの演出家という仕事は、タレントの長所を見極め、長所や能力を引き出す自分にしか作れない最高の舞台を整えることだと思っています。

そのためには、出演者がどんな能力を持っていて、何を考え、何をしたいのか、何が不安なのか、不満なのか、その人と真正面からがっぷりよつで向き合って、フルパワーで想像し続けなければいけません。これが一度くせづくと、24時間、人と出会う度に、人の気持ちを想像し続けてしまう職業病が発動するようになりました。これ、もちろん凄い楽しいから仕事としてやってるんですけど、それと同時に、常に自分よりも相手を先に考えるので結構疲れます。

でも、なつこさんと一緒にいるときの自分は、なにかその職業病から解放されている気がします。恐らくそれは心から彼女のことを信頼して、分かり合えているという確信があるので、余計な計算や逆算をせず、脳が解放されて、ノーガード状態の「自分」でいられることに気が付きました。

その時に、この人とずっと一緒にいたいなと思いました。それが結婚っていうことなのかなと。そして何よりも、どう考えても奇人集団である芦田家に彼女が初めて来たとき、食事に行く途中、父母私で3人で歩いている姿を彼女が写真を撮り始めたんです、歩きながら。こっち見てくださ~いって。

実は芦田家って、自分でも意味わからないんですけど、3人で写ってる写真、ほぼないんですよ。VTRにも出てこなかったですよね。それぞれとはあるんですけど、3人集合写真って見た記憶すらないんです。親父も母親もシャイなところがあるからとはいえ、彼女が撮ってくれた写真が僕の記憶の中で最初の家族写真として刻まれたんです。

こういうことをわざとらしくなく、自然に笑顔で楽しくやってくれる人ってとても素敵で稀有だし、芦田家に全くなかった、僕ら3人だけでは絶対に経験できないことを、これから経験させてくれる素晴らしい人と出会えてよかったなと心から思いました。そんななつこさんに出会わせてくださったご両親には、本当に感謝しております。これからさらにさらに楽しく、幸せな家庭を二人で築いていきたいなと思います。

長くなってしまいましたが、こんな二人に育ち、今があるのは、ここにいらして下さった皆さんとの出会いや、経験があってこそだと思っております。本当に感謝しております。そして改めて、皆様これからもよろしくお願いいたします。このあと、哲学者の父からの挨拶があるので大変心配しておりますが…本日は本当にありがとうございました。

投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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