「芦田の毎日」について twitter 私の推薦商品 今日のニュース 写真ブログ 芦田へメールする

 10日間使った私の iPhone 3G 中間総括 ― とりあえず、 iPhone 3G の3つの魅力を書いてみよう(一枚の写真付き)。 2008年09月22日

約10日間の利用の中間(?)総括。これまで約28000文字(400字詰め原稿用紙70枚)書いてきた私の iPhone 3G 使用記。長すぎて誰も読んでくれない!(その割にはカウントは上がっているが)。そこで簡潔に中間総括しよう。

1)iPhone 3G の私にとっての最大の魅力は、私の仕事からは切っても切り離せないGmailとGoogleカレンダーの iPhone 3G へのプッシュ配信(いちいち iPhone 3G からGoogleサーバーに読みに行く必要がないプッシュ配信)が可能になったこと(やり方については、私の以前の記事をじっくり読んでください)。

特にiPhone 3G はGmailアカウント設定ができるため、世界中のPC上の(私の)Gmail使用とiPhone 3G の「いつでもどこでも」のGmail利用とが完全同期するようになったこと。副産物の効用としては、Gmailの強力な迷惑メールフィルターが使えること、またどんな日本の携帯電話にも負けないGmailの強力な自動フォルダ分け機能が使えるようになったこと。

同じようにGoogleカレンダーもプッシュ配信で、 iPhone 3G 専用の「スケジュール」アプリと同期できるようになった。Googleカレンダーが携帯電話においても表形式のスケジュールアプリで見ることができるようになった意義は大きい。GoogleカレンダーもまたGmailに負けず劣らず優れたカレンダーアプリだから(http://www.ashida.info/blog/2007/10/google.html)。

GmailもGoogleカレンダーも〈WEBアプリ〉というものがどんなに便利で有益なものかをビジネスマンに教えたが、これらの〈WEBアプリ〉の最大の難関だったのが、携帯電話環境化での利用。それを iPhone 3G がはじめて可能にした。言ってみれば、 iPhone 3G はGoogleマシンなのである。

もはやOULOOKの時代でもなければ、WindowsMobileの時代でもない、ということだ。


2) iPhone 3G のもう一つの魅力は、「マルチタッチ」という操作体系。これは、従来の携帯電話に於ける「キーボード」、WindowsMobileの「スタイラスペン」を標的にしている。「キーボード」と「スタイラスペン」で操作をする限り、4インチにも満たない小さな画面では、とてもとてもインターネットを見る気にはならない。

情報量を多くすれば文字は小さくなって読めなくなるし、文字を読もうとすると全体がわからない。どちらもストレスだった。

携帯電話もWindowsMobile機も、文字設定・画面設定をその都度いちいち変えたり、「キー」(+カーソルキー)をコツコツと動かしたりしながら、画面の外にはみ出るフルサイトの画面を操作しようとしていた。こんなことやってられない。

iPhone 3G の「マルチタッチ」は、画面を指で操作し、指で文字の大きさを連続的に変化させることができる。45歳を過ぎると老眼になり、もはやモバイル機は若者しか使えないと嘆いていたが、 iPhone 3G のこの操作系はシニア層(かつての初期ザウルス族)にまで再度利用者を広げようとしている。

私の10日間のフルサイト利用の経験ではたった3.5インチの iPhone 3G の画面、解像度も480×320しかないが、それでも充分にフルサイトブラウジングが可能。私は、EM-ONE (画面は4.1インチ、解像度は800×480)も利用しているが、一度 iPhone 3G でフルサイトブラウジングを経験するとEM-ONEなんて触る気も起きない。

iPhone 3G の「マルチタッチ」はインターネットサイト利用の「いつでもどこでも」化をはじめて可能にしたのである。

3)iPhone 3G の反キーボード主義は、他にも利点がある。ハードキーに操作を頼っていると、一つのキーがいくつもの意味を持ってしまい、20代前半までの若者以外にはフル活用できなくなる。

特に機能が毎回毎回増えて何でもできるようになってくるとその傾向は高まるばかりだ。

ハードキーでは、キーを増やさない限り、その問題は解決できない。キー数を増やすとキーはどんどん小さくなり使いづらくなる。キー数が少ないまま、多機能化すると、操作を記憶(と慣れ)に頼る要素が増え、若者か、暇な人にしか使われなくなる。ハードキーでは結局多機能化に耐えられない。

そこで iPhone 3G はハードキーを無くした。 iPhone 3G は4つのハードキーしかない。ボリュームキー、電源キー(休止キー)、マナーモードキー、画面切替ボタンの4つ。しかも全てのキーは基本的に1つの機能しか持っていない。

後は、使っている機能毎に、画面に必要なキーが「現れる」。ソフトキーの意義はWindowsで言えば、右クリックメニューのような意義を持っている。利用のコンテキストにしたがったキーを存在させることができる。これなら機能やメニューが無限に増えても利用者を困らせることはない。解説書が要らない。

たとえば、電話が iPhone 3G にかかってくると、 iPhone 3G には自動的に画面に6つのアイコンがあらわれる。

iPhone3G.jpg
電話がかかってくると「拒否」と「応答」というボタンが画面に現れ、「応答」というボタンを押す(タップする)と、今度はこのような6つのアイコン画面が出てくる。上部はかけてきた相手の電話番号が老眼でもはっきりと大きく表示されているため、この画像ではトリミングしてある。こんな大きなボタンを押し間違える人はいないでしょう。記憶や慣れに頼る必要もない。ハードキーでは絶対に実現できない快適さが iPhone 3G の身上。

「消音」「キーパッド」「スピーカー」「通話を追加」「保留」「連絡先」の六つである。それぞれ、約1センチ四方の大きさで示される。こんな大きなボタン=操作のしやすいボタンは旧来の携帯電話ではあり得なかった。

そこで利用者は、今自分が電話を受ける際にこの電話で何ができるのかを(啓蒙的に)知らされることになる。

「消音」は、電話をかけてきた人の声を聞きながらも、こちらの音を遮断する場合。

「キーパッド」は、自動応答電話などで数値入力をするとき、このキーを押すと数値キーが画面にあらわれる。

「通話を追加」は、キャッチフォンなどで新たにかかってきた相手と現在の相手とで3者通話通話などを開始する場合に押すボタン。

「保留」は、電話を取るのを保留する場合。

「連絡先」は、かかってきた相手を、電話内の「連絡帳」と照合しデータがある場合には連絡帳データを表示するボタン。

こんなふうに、ソフトキーは、自分が何をすべきなのか同時に教えてくれる。いちいちのキーを覚える必要がない。キーも大きくて見やすい(言っておくが iPhone 3G の電話番号数値キーはこれまでの携帯電話のどんな番号数値キーよりも大きい)。老眼の人も大丈夫。こういう操作系のデザインを見ると、「楽々フォン」などという商品は、キー主義の自己破綻を示しているに違いない。老人差別に過ぎない。 iPhone 3G のソフトキー思想はまさにユニバーサルデザインそのものだ。解説書も老眼鏡も要らない。

WindowsMobileもソフトキーを使う傾向があるが、本来のソフトキーではない。それは「WindowsMobile」を単に簡易Windows(機能の制限されたWindows)としか見なしていないからだ。だから操作系はキーボードと「スタイラスマウスを前提とした操作系でしかない。「スタイラスペン」もまた、機能の制限されたマウスにすぎない。WindowsMobileの前提は依然としてPC(できそこないのPC+できそこないマウス)でしかない。操作するのには技を要求し、慣れを要求し、モバイルおたくを要求する。だから一般化しないし、OSも成長しない。

iPhone 3G は、その意味で身体感覚の延長で無数の機能を操作できる。機能と操作との機械的な分離を極限にまで縮小している。一日に何度も何度もダウンし、フリーズする iPhone 3G をそれでも人々が使おうとするのは、操作系の“人間性”に理由があるのである。

スペックだけを見比べならが商品を決めるWindowsMobileオタクや携帯オタクには見えないメリットが iPhone 3G には数多くある(スペックも充分にすごいが)。 iPhone 3G ユーザーは、スペックは直ちに快感を意味しないということを良く心得ている。

※ところで、私は今日、都内の無線LAN環境(Wi-Fi無線ネットワーク)をどこにいても使うために(自宅はもちろん無線LANで使っていますが)、ライブドアのサービス(http://wireless.livedoor.com/)とヤフーのサービスに(http://wireless.yahoo.co.jp/)加入しました。二社で月間1000円程度の定額制です。これで都内の大概の場処で3Gスピードの少なくとも2倍を超える速さでインターネットが利用できます。その上、パケット料金がかかりませんからSoftbankに支払う電話料金代も半額以下に減るでしょう。少なくとも1000円の費用の元は回収できるはず。 iPhone 3G はモデムにもなりますからノートパソコンのネット利用もOK。.文字通りどこでも利用できるか、これから試してみます。一度携帯でWi-Fi無線ネットワークを使うと携帯第三世代の3Gスピードも使う気が起こらなくなります。というか、ネットを3Gでつなぐことがほとんど無駄なような気が今はしています。

※3GのスピードとWi-Fiのスピードは数値上は10倍以上ありますが(3Gは、最大3.6Mbps、Wi-Fiは最大54Mbps)、体感的には2倍程度です。それでもかなり違いを感じます。比較したサイトを見つけました。参考までに→http://web-musical.com/iphone/iphone3gipod-touchwifi.html

以上、また長くなりましたが、私の中間総括(その1)です。

(Version 6.0)

にほんブログ村 教育ブログへ

投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
トラックバック

この記事へのトラックバックURL:
http://www.ashida.info/blog/mt-tb.cgi/963

感想欄
感想を書く




保存しますか?