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 GOOGLEカレンダーは革命的なカレンダーです ― 「スケジュール管理」を超えるカレンダー(一枚の写真付き) 2007年10月17日

最近、スケジュール管理(狭い意味での)に右往左往していた。

理由の一つは、長らく使っていた「MS-OUTLOOK」の「予定表」を使わなくなったことだ。この予定表はインターネットやモバイル(特には携帯電話)との親和性が弱い。自宅でスケジュールを見ようと思ったら、PDA(ザウルスやEM-ONEなどの)と同期を取りながらデータを行き来させるしかない。

9月中の家内の入院のときに、家内の病院内のインターネット利用のために、私のEM-ONEを一時的に手放したために(EM-ONEをモデムとして利用)、同期(自宅と仕事場との)が出来なくなり困っていた。

そんなときには、普通GOOGLE カレンダーがいちばんいい(というのは以前からわかっていた)。インターネット環境があるところなら、どこでもスケジュール管理できる。

しかしGOOGLE カレンダーは、モバイルとの相性が悪い。携帯電話からも最近使えるようになったが、文字列だらけのスケジュール表なんてまじめに使う気になれない。

そこで、私はAUのアプリ「MY スケジュール」を使うことにした(10月上旬のこと)。このアプリ「MY スケジュール」は、AUの携帯電話なら「EZ アプリ」として前もって入っており、スケジュールもグリッド上に展開する。カレンダーらしいカレンダーになっている。デザインも悪くはないし使いやすい。おまけにメモ機能まである。

これに対応するWEBアプリ(=インターネット上で使えるアプリ)はAU ONEというAU会員用のサイト(http://auone.jp/)の「スケジュール」が使えるようになっている。

これで体制としては、仕事場でも自宅でも外出先でも電車の中でもスケジュール管理は完璧だということになる。少なくともザウルスやEM-ONE のようなPDAと同期を取るよりははるかにスマートなスケジュール管理だ。

ところが、この方式には致命的な欠陥があった。WEBアプリとしての(AU ONEの)「スケジュール」のできが最悪でとても使い物にならない。

●AU ONEの「スケジュール」のダメな点

1)動作が重たい。だから電話などでスケジュールの空きを確認しながらアポを取ろうとしても相手を待たせてしまう。

2)終日入力が出来ない。たとえば、銀行の引き落としの記録や記念日など「終日」入力の規定がない。どんな場合でも時間指定をしなければならない。こんなばかげた入力はない。

3)時間入力の場合にも、たとえば、13:00から始まる会議で、「13:00」と入力とすると普通終了時間は、「13;00」からの入力候補表示にならなければならないが、このAU ONE「スケジュール」はいつも0:00からの表示になっており、毎回毎回終了時刻入力が面倒くさい。

4)期間入力表示が出来ない。出張やイベントなどの期間のあるスケジュール入力が出来ない。これもサイテー。ただし、近日中に対応予定と書いてある。

5)スケジュールのグループ管理が出来ない。スケジュールの中にも、「プライベート」もあれば、「イベント」もある。内部の会議や外部の会議もある。「来客」もある。「行事」もある。原稿の「締め切り」もある。スケジュールの中にも質の違うものがたくさんある。それらがグループ毎に色分けされる程度のことは出来ないと使いづらい。

MS-OUTLOOKの「予定表」などは、あらかじめ語句を登録しておくだけで自動的に色別表示が出来る機能があった。たとえば、「会議」=赤色とあらかじめ登録しておくと、「会議」という言葉が入力されるだけで、自動的に赤色表示になる。これは便利だった。自動的でなくてもいいから、スケジュールのグループ管理くらいは出来なくてはならない。

以上がAU ONE「スケジュール」のだめなところ。だから、意を決して8年使ってきたMS-OUTLOOKを離れたが、AU ONE「スケジュール」のできの悪さに私は3週間で耐えられなくなった。

そこで、やっぱりGOOGLE カレンダーかな、と1週間前から思い始め、また入力をGOOGLE カレンダーに集中させはじめた。

一時期MS-OUTLOOKのデータをエクスポートして使っていたことがあり、使い方は一通りわかっていたが、今回、発見がたくさんあり、このカレンダーは新時代のカレンダーとして画期的なものだということがわかってきた。

私が誤解していたのは、まず「マイカレンダー」というデフォルト設定だ。そもそも「マイカレンダー」という言葉が良くない。

普通GOOGLE カレンダーは、たくさんの人(複数の人)とスケジュールを共有するのに便利だと思われている。それは、「マイカレンダー」という名前から連想されていると言っても言い過ぎではない。

ところがこれは大きな誤解。別に人でなくてもかまわない。先ほども少し書いたが、これはスケジュール記入上のグループ管理と考えればいい。

会議用のカレンダー、外出用件のカレンダー、イベント用のカレンダー、プライベートのカレンダー、来訪者アポ用のカレンダーなどなどGOOGLE カレンダーの最大の特長は、日程用件を一つのレイヤー(層)と見なしており、それが一つのカレンダー表に展開していると考えることができる。スケジュールのグループ管理は一つ一つの層の管理なのである。

1日の間には質の異なる様々なアポや用件が重なり合っている。それがGOOGLE カレンダーの最大の思想だ。

これらの層は、すべて色を任意に付けて表示することが出来る(携帯電話版のGOOGLE カレンダーにも色分けで出てくる、エライ!)。また一つの層だけをカレンダー上に表記することも出来る。他者と共有するかどうかも、層毎にもスケジュールの一個単位でも自由に管理できる。

したがって、「マイカレンダー」の反対語は、「他の人のカレンダー」をただちに意味しはしない。それとは別管理の「他のカレンダー」に対応しているのである。この場合の「他の」こそが他人が作ったカレンダーを意味している。

GOOGLE カレンダーを使っている人で、「私は会社勤めじゃないから(しかも恋人もいないから)、共有カレンダーなんていらないよ」と、この「マイカレンダー」だけを使っている人は、GOOGLE カレンダーの画期的な特長を生かし切れていない人なのだ。

私の場合は、さしあたり、「校内会議」「校外打ち合わせ」「来訪者」「外出用件」「校内イベント」「校外イベント」「プライベート」「引き落とし」「原稿締め切り」などの「カレンダー」を別個に、かつ統一的に管理している。それがGOOGLE カレンダーだ。

ところが、GOOGLE カレンダーの画期性は実はここにはない。GOOGLE カレンダーには「マイカレンダー」に対応して(先ほど少し触れた)「他のカレンダー」という機能がある。これがすごい。

これはデフォルトでは、「日本の祝日」などを呼び込んで、祝日表示する機能だ。したがって同じ調子でアメリカの祝日やブラジルの祝日などを任意にカレンダーに表示することが出来る。

ここまで書くと賢明な読者諸氏は、GOOGLE カレンダーのレイヤー(層)として用件を管理=表示する機能がいかに広範な機能を獲得するかを予想するでしょう。

たとえば、AMAZONの新刊発行カレンダーがこの私のGOOGLE カレンダーにレイヤー(層)として加わったらどうですか。

たとえば、TSUTAYA DISCASのDVDの新作カレンダーがこの私のGOOGLE カレンダーにレイヤー(層)として加わったらどうですか。

たとえば、チケットぴあのコンサートチケットの発行日カレンダーがこの私のGOOGLE カレンダーにレイヤー(層)として加わったらどうですか。

あるいはいつもひいきにしている映画館やレストランやショップのサービスメニューなどがこの私のGOOGLE カレンダーにレイヤー(層)として加わったらどうですか。

私の仕事関連では、学校見学会の日程をGOOGLE カレンダーに供給するなんて、すぐにでも思いつきます…、あるいは学校行事や授業時間割りをGOOGLE カレンダーで供給する…。これらはグループウエアやSNSをはるかに超えた時間管理です。

そういったビジネス組織がGOOGLEカレンダーに対応するようにデータ提供するようになったら(ユーザー側の操作はそのカレンダーのアドレスを一度登録するだけでよい)、たぶん、カレンダーの意味は全く新しいものになると思いませんか。

「ビジネス組織」と書きましたが、それに留まらず、特定の趣味をもった個人が(その趣味にかかわる)自分のカレンダーを作り、その趣味を共有したい別の人とカレンダーで“合体”する。そんなこともできます。

GOOGLEDSC01399.JPG
これが私のGOOGLE カレンダー。一週間くらいでこれくらいのカレンダーと合体できます(左側縦列の色分けタブがカレンダーの層です。色=層が多いほどたくさんの質の違うスケジュールがあるということ)。どんどん成長するカレンダーです。

要するにGOOGLE カレンダーは、日程のRSS(http://ja.wikipedia.org/wiki/RSS)。

これまでは、RSSは新聞記事やブログの更新情報の提供でしたが、GOOGLE カレンダーは、日程のRSSのプラットホームなのです。

私の「他のカレンダー」にはライブドアの天気予報やAMAZONの新刊カレンダーを取り込んでいるが(そのほか4つくらい)、まだまだ対応しているサイトは多くはない。

しかし、このGOOGLE カレンダーはとてつもなく大きなビジネスチャンスを提供するに違いない。普段見ているスケジュール表を見ながら、本を買ったり、DVDを買ったり、テレビ予約をする。よく考えたら、テレビ番組表と自分のスケジュール表を別々に見ていること自体がおかしい、とGOOGLEは言いたいのだ。日程が関係するものはすべてレイヤー(層)と考えて、一つのスケジュール表で管理すべきだ。それがGOOGLE カレンダーの根本思想。それは「情報の共有」という月並みな概念を超えている。スケジュール管理のWEB2.0(http://e-words.jp/w/Web2022E0.html)段階、それがGOOGLE カレンダーだ。使わない手はない。

※そのほかにGOOGLE カレンダーの楽しい遊び方はいくらでもありますが、今日は根本の新しさだけに言及をとどめておきます。

(Version 3.0)

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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