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 賢い専門学校の選び方 ― 誰でもわかる専門学校の実力測定法(土日や夏休みの見学会に参加しても意味はない) 2009年08月07日

専門学校選びが佳境に入った。7月8月の夏場は募集活動のピーク。高校生たちから言えば、出願を間近に控えて、最後の決断を強いられるときだ。

そこで今日は、賢い専門学校の選び方、失敗のない専門学校の選び方を伝授しよう。

専門学校選択「初級」「中級」「上級」編のご案内です(苦笑)。


●専門学校選択「初級」

これは通常の学校見学会、あるいはオープンキャンパスに参加して、実際の学校の様子や授業の様子を確かめ、就職率、資格合格率、出席率、卒業率などを詳しく当事者たちから聞き出すことだ。

見学会=オープンキャンパスのチェックポイントは以下の通り

1)先生のトークと板書が中心で、あとは実習といった体験授業は、その学校は教材のない学校と思った方がいい。入学してからが大変。予習も復習もできない。

2)就職率、資格合格率など「率」を含んだ数値は、その率の分母を問いただすこと。就職率も資格合格率も入学時の在籍者数を分母にしている学校はほとんど存在していない。入学生数をまず聞き出して、そのうち何人が就職できたか、何人が資格を取得できたかということを確かめること。

就職率も資格合格率も、専門学校は「就職希望者数」「資格受験者数」を分母にしているので、仮に「100%」という数値が学校案内パンフレットや学校サイトに踊っていても、入学した学生すべてが就職できるわけでもなければ、資格が取れるわけでもない。

3)就職「率」に関しては、「分母」や「率」を確かめるだけではなく、具体的な企業名を聞き出すこと。その場合、間近の単年度の就職実績を聞き出すこと。学校によっては30年来の就職実績を謳っている場合もある。それでは入学の決断はできない。

また「有名企業」や「一流企業」に入っている場合でも、既卒者(大卒者の編入組など)の場合がほとんどということもある。その場合は、本人が元々優秀だっただけで、学校の教育成果でない場合が多い。新卒者の就職データや自分の高校の偏差値以下の入学者がどんな企業に就職できているのかを必ず聞き出すこと。それが一番重要な就職データ。

入学する自分自身の能力を前提にしてどんな就職先に入れる力を持った学校なのかを判断できないまま入学してはいけない。そういったデータを出すのに時間がかかる学校は入学すべきではない。

企業名を出されても、その評価ができない場合は、その学校が卒業年度の就職率100%を達成した日時を聞き出せばいい。まともな就職を得られるのは、卒業年度の8月まで。

「8月末までの就職率」「6月末までの就職率」「4月末までの就職率」というように早期就職率を三段階で問いただせば、その学校の就職の「質」がわかります。一般に早期就職率が高いほど就職の「質」は高い。卒業年度の7月を超えた就職でまともな就職はないと考えた方がいい。

4)以上3点を確かめれば、まずは見学会=オープンキャンパスへ参加した意味がある。ただし土日の見学会=オープンキャンパスでは悪い点はなかなか見えない。見学会=オープンキャンパスで学校選択を決定するのは「初級」。危険。


●専門学校選択「中級」

土日の学校は学校ではない。学生と先生がいてこそ学校。その意味で土日の見学会=オープンキャンパスは、学校を見たことにならない。校舎を見ただけ。

実際の学校の様子を見るためには、高校が午前授業で終わるときなどのチャンスを利用して、アポなしで学校訪問すること。そして「授業を見せてください」とお願いする。寝てる学生がいないか、出席状況はどんな感じか、土日の見学会で聞いていた授業の様子と違いはないかどうかを確認する。アポなし授業見学を断る学校があるとすればそんな学校は入学しない方がいい。

実際の授業の様子を見るときに一番重要なチェックポイントは、学生の一人一人が筆記具を持ってノートをとっているかどうかがすべて。学生が(心から)勉強をする気になっているかどうかは、ノートを自主的に取るクセが付いているかどうかがすべて。大概の専門学校ではノートをまともに取る学生がいない。そんな学校には入学しない方がいい。

ただし、この「中級」段階での「お勉強」は、あくまでも「時間割」授業内での「お勉強」。どんなダメ学校のダメ授業でも試験前くらいは、授業内でノートを取って勉強するかもしれない。まだまだこの段階では学校の実力を見定めたことにはならない。


●専門学校選択「上級」

「上級」の学校見学は、放課後に学校を訪問すること。大概の専門学校は16時から17時の間に終わる。そこで18:00~19:00くらいを狙ってアポなしで学校を訪問する。

ひどい専門学校は18:00~19:00にもなれば学生のみならず、先生も職員もいない場合が多い(先生や職員がたまに残っていても募集の電話をしているだけで教材作りをしているわけではない)。玄関ドア自体がしまっている場合もある。こんな学校を選んではいけない。

高校以後の学校の本来の実力は、授業時間や教員の同伴の有無を超えて、学生たちが自主学習をする力を付けることにある。だから授業時間が終わっても、教室やキャンパスには灯りがともり、学生の自主的な勉強サークルが何重にもキャンパスを埋めていなければならない。人の出入りがキャンパス内で間断なく(場合によっては24時間)続くというのが本来の(高校以後の)学校のあり方。

これがない専門学校は市井の資格スクールと変わらない(つまり「学校」ではない)。職業訓練校並の単調な実習授業と暗記=過去問学習の平板な授業を繰り返すだけのくだらない「学校」。こんな学校に年間100万円以上も払う意味はない。そもそも楽しくありません。そんな学校の先生は、「よく見てろ」と「覚えておけ、試験に出るぞ」としか言いません。予備校の先生でさえそんなバカなことは言いません。

18:00以降の学校を訪問して、学生がどのくらい学校に残っているかを確認するだけでその学校の実力は必ずわかります。良い学校は、21:00、22:00までたくさんの学生がキャンパス内に残り、「先生」に強制されることもなく、「試験」を意識することもなく勉強し続けています(しかも楽しそうに)。これが高校以後の学校の本来の姿。

土日の見学会に行くなかれ(行く必要はない)、平日高校を休んで実際の授業を見るなかれ(行く必要はない)、学校(高校の授業)が終わってからゆっくりしつつ、行きたい専門学校の放課後18:00以降を見るだけで、その学校の実力のすべてがわかります。貴重な土日をつぶすことなど必要ない。これが「上級」学校選択です。→「にほんブログ村」

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投稿者 : ashida1670  /  この記事の訪問者数 :
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感想欄

私は専門学校の現場にいる人間ですが「専門学校選択「初級」「中級」「上級」編」まさにその通りだと思います。

学校からは裏切り者かも知れませんが、このサイトを拝見する以前から、体験入学に参加した人達には専門学校選択「初級」「中級」「上級」編」と似た話をし、良ければ再度見に来て頂くよう話してます。

ただ悲しいかな我校の現状は、登校時は手ぶら、遅刻は当たり前。授業が終わるとさっさと学生は下校し、残っている大半はゲームしている学生のみ。

そうでない学生も僅かにいてますが応対しようとしても、人件費等を含めた経費削減の折り残業は禁止(当学園には残業が存在しないとまで言う管理職と現経営陣)かつ週あたりフルコマで授業を担当する現状では、教材作成(紙が勿体無いから印刷はしないよう通達有り)などの教材研究する時間も契約時間内には存在せず、(休み時間や放課後など)授業時間外に学生へのサービスできないのが現状。

本当に体験入学だけでは中の様子は分かりませんから、これを見ている学生は、しっかり見極めて進路を決めて欲しいです。

投稿者 腐ったリンゴ : 2009年11月15日 18:11
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