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今日は、朝から築地の国立がんセンター(http://www.ncc.go.jp/jp/ncch/index.html)に行ってきた。
例の鼻の治療の続編だ(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=1084)。朝、東中野の学校で一仕事をし、8:25に大江戸線東中野から築地市場駅まで約40分。乗り換えなしでいけるから助かった。9:00に受付に行ってください、とのことだった。大きな建物の受付に行って「頭頸科の浅井先生に診て頂くことになっている芦田と申しますが」とまず一言。すんなりとはいかないだろうと思っていたが、やはりダメだった。
「初診の方ですか」「そうですが」「それでは受付番号のカードをお取り下さい」「いやそうではなくて、9:00に来てくださいと言われたのですが」「それでは紹介状をお持ちですが」「紹介状って?」「どの病院からの紹介でしょうか」「そんなものは持ち合わせていません」「紹介状がないと8400円頂くことになりますが(国立がんセンターは『特定機能病院』であるため、他の医療機関の紹介によらず直接来院した場合、別途8400円かかるらしい)」「いやぁー、私は何も言われていませんが、とりあえず、今日の9:00に受付で浅井先生と連絡を取ってください」と言われただけなのですが。
「少しお待ち下さい」。内線連絡を取ってくれたが、浅井先生は「急な出張」でいない、とのこと。そんなバカな、と思ったが、ここは我慢。「芦田さんのことは聞いておりまして、今日は安藤という者が初診(と検査)を承ります」と言う。とりあえず、話しは繋がった。そうはいっても、もう10:00になっていた。
頭頸科はがんセンターの2階にある。「頭頸科」とは耳慣れない言葉だが、ホームページの紹介では以下のようになっている。
「耳・鼻・副鼻腔、口腔、上中下咽頭喉頭、頸部食道など頭頸部の管腔臓器に発生するがんと、耳下腺・顎下腺などの大唾液腺、甲状腺に発生するがんを扱います。顔面・音声言語機能・摂食機能といった社会生活を送る上で重要な部位であるため、生存率のみならず機能温存を重視した保存的手術・放射線などとの複合治療なども行っています。形成外科との協力により口腔・咽頭など再建手術を行い、拡大切除が必要な場合も機能損失を最小限にとどめています」。
これを読んでいると、なんでこんな大げさなところに来てしまったのだろう、と後悔する。2階の「頭頸科」の待合室にいる人がほとんど悲劇的な人に見えてきたが、もう遅い。「芦田さん、どうぞ」と呼びだされて、安藤先生に初対面。大変若い医師だった。もう一人、どこかのインターンのような若手医師もいた。私のために待機してくれているようだった。
しかしこの二人の関心は、単なる耳鼻科の対応ではなく、私の例のポリープ状のものが悪性(=がん)かどうかだけに集中。鼻の骨が曲がっているなんてどうでもいい、という感じ(いやーな感じ)。いきなり、ファイバースコープを差し込んで「どうかな、良性のものだよね」なんて二人で話しながら、ファイバースコープをかなり奥の方まで出し入れしている。「うーん、普通のポリープだよね」と何度も言う。会議じゃないんだから、そんな話し合い、こんなところでやめてほしいなぁ、と思いながら、そば耳を立てていたが、私もだんだん「ガンでなければいいが」と思わず“国立がんセンター”の患者になりきっていた。
この二人は、そんな会話を交わしながら、今度は私のあごの下やクビ周りを触診し始めた。ポリープがないかどうかの触診なのだろう。「ないよね、ないよね」。「ですよね。ないですよね」。この会話がまた気になる。この二人はもしポリープがあったら、「あるよね、あるよね」と言うのだろうか。いずれにしても、いやーな“会話”だ。これでももし、「ないよね、ないよね」が「あるよね、あるよね」の大芝居のための会話だったら、“こいつら殺してやるぞ”と思いながらの黙って診療を受けていた。
「ただのポリープだと思いますが、とりあえず、レントゲン検査をしましょう」。これは、東中野の池田耳鼻咽喉科と同じ(http://www.ashida.info/jboard/read.cgi?num=1074)。15分くらいで4階にあるレントゲン室と安藤診察室を往復。
レントゲンでも問題はなし。「それでは、血液検査とCT検査をやっておきましょう」。「CTは昼一番の予約を臨時で取りましたから、CTが終わった段階でまた戻ってきてください。それで、浅井先生につなぎますから」。「わかりました」とだんだん病院の検査室を行き来するのに慣れてくる。今度は、2階の血液検査、再度4階のCT検査。血液検査は40分ほど待っていたが、その間にCT検査の受付を済ませる。
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