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私の紅白記事と学歴=超高層論について、ありがたいコメント(=メッセージ)を頂きました。北海道で大学の先生をされている「G」先生です。「メッセージ」にとどめるのはもったいないと思って、謹んでここにご紹介します(※Gは仮名です)。
芦田先生、ごぶさたしております。
札幌のGです。
年明けから、久しぶり(1年ぶり)にいろいろコメントさせていただこうと思いながらタイミングを逸してしまい、書きたいことだけが溜まってしまいました。今を逃すとまた1年後ということになりかねませんし、どこにコメントするべきか迷ったので、メッセージにさせていただきました。
まず、「紅白」について(http://www.ashida.info/blog/2007/12/58nhk.html#more)。
今年も堪能させていただきました。
ここ数年、正月のいちばんの楽しみです。
鶴瓶師匠、よかったですよね。
最近のお気に入り番組は「きらきらアフロ」です。
対して中居くんはやっつけ仕事でしたね。
まだ若いのに悪慣れしちゃったのかなと思いました。
心残りは、「津軽海峡」の前あたりから妻が腹痛で騒ぎはじめたので、その後まじめに見られなかったことです。
もしかして、世界で一番「紅白」を愛しているのは、芦田さんなんじゃないかとも思いました。一度、芦田さんプロデュースの「紅白」も見てみたいです。
次に、力のこもった新年のご挨拶について(http://www.ashida.info/blog/2008/01/post_258.html#more)。
「さて、〈近代〉とは、たかだか〈学歴社会〉、たかだか〈超高層社会〉である」。この一文にぐっときました。特に「たかだか」にぐっときました。
同時に、ジャイアンさんが「紅白」にこだわる意味が少しわかったような気がしました。
「紅白」っていうのは、そこでどんなに「モダン」な歌が流れようが、ある意味、アンチ(プレ?)モダンの象徴なんですね。違ってたらすみません。
ただ、母親が席につかないのをイライラしながら待つっていう感覚は(下記※参照のこと)、ぼくにも少し分かるような気がします。ぼく自身は、高校くらいにいったん「紅白」から離れ、家族ができて戻ったくちです。
また、「紅白」の勝負は擬制だからおもしろくない(以前はそう思ってましたが)ということには必ずしもならないってところが、もしかすると大事なのかな、などと思いました。ただ、今の紅白は「勝負」を取扱いかねているとは思いますが。
最後にお願いです。「芦田の毎日」は、ありとあらゆる事柄が常に極めて高いテンションで「思考」されているという大変貴重な読み物ですが、難点は、読みたいときにパソコンに向かわないといけないところです。自由に持ち歩きたいし、活字で繰り返し読みたいので、ぜひ単行本にしてください。すでにご計画はあるかもしれませんが、ぜひ、ご検討をお願いいたします。こう思ってるのは、ぼくだけじゃないと思います。
大上段に振りかぶった割には、なんともとりとめのないメッセージで申し訳ありません。一読者として、今後とも楽しみにしております。それでは。(2008年01月15日 18時08分 )
※この箇所は、私の紅白記事のあるミクシィコメントに対する、以下のような私の返信の内容を受けている。
>R子さんへ(2008年01月03日 23:57)
(…)「紅白」は私の精神を骨の髄まで形成しています。テレビが私の家にやってきたのは、昭和31年くらい(私は昭和29年生まれ)。その時以来、私は53歳の今日まで紅白歌合戦を見逃したことはありません。
それは私の自慢ではなく、昭和の電化時代に生まれ育った私の世代の一般的な精神です(たとえ私の世代で見ない人がいても)。
その時代の(大衆的な)人々は、夜21:00までには(その頃はこの時間が開始時間)、大掃除やおせち料理を作り終えて、こたつの中に集まるというのが、風習でした。小学生の私なんか、母がおせちの準備や大掃除で手間取り、こたつに集まるのが遅れるのを(オープニングの時間をにらみながら)いらいらしていたのを今でも思い出します。50年経った今でも手に取るように思い出します。
テレビも近所の家にはなく、ムラの人々がみんな私の家に集まるくらいに、「紅白」は年末の公共的な時間を形成していたわけです。
70年代に入り、紅白の視聴率は落ちていきます。これは、ベータやVHSのビデオデッキが家庭に普及しはじめるからです。公共的な年末の時間性はそこで解体しはじめる。だから勝ち負け自体を生(ナマ)で見なければ意味がない「K−1」の方が視聴率を取るようにもなる。
それでも、「紅白」は私の幼少回帰のお祭りです。紅白(テレビ)、冷蔵庫、洗濯機、自動車、エアコン、SONY。これらは私の生活と成長過程の決定的なキーポイントでした。それを記念するのが私の「紅白歌合戦」です。誰がどんなにバカにしても全曲批評は死ぬまで続けようと思います(また言ってしまった)。
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