私、個人的には宇多田ヒカルは歌謡曲の垢抜けない部分をR&Bふりかけによって回避しているという、洋学べったりでも歌謡曲でもないギリギリな感じが好きなので、一番好きなのは「Movin'on without you」ですね。(甘いワナ 〜Paint It,Black」も好きですが)アップテンポの曲は前述のような印象を受けて好きなのですが、スローになればなるほど線の弱さや歌謡曲臭が漂ってきていただけないです。「First Love」以降(アルバム以降の最初の曲「Addicted To You」が出たとき、まだこの路線で行くのか！　と、がっかりしたのを覚えています)はそんな感じでとっつきにくかったのですが、「traveling」はコード進行も面白いし、アレンジもちょっと路線が変わった感じで、歌詞はともかく、久々に「おっ！」とうなった次第です。

芦田さんも触れている「売れない歌手(今は売れてる歌手もそうですが)＝作詞」という構図には、こんなものを真に受けている人間がいることに唯ただ閉口してしまいます。きっと、そういう人は自分の好きな”歌手”の心に少し踏み込んだような、近づいたような、気分に浸っているのでしょうかね？ELTが「Jamp」っていう初めてまともな曲出したときに、作詞作曲が馬鹿面したヴォーカルの女の子だとクレジットされているのを見て、その面の皮の厚さに驚くとともに、そんな話を信じる輩が少なからずとも存在すること(存在するとマーケティング戦略を立てたこと)に酷くびっくりした記憶があります。
しかし、ケミストリーは販売先と露出先がIQ70以下の猿、と素晴らしく巧妙にマーケティングされているので人畜無害ですけど、演歌まがいのしみったれた歌唱法を垂れ流すゴスペラーズが自分たちで曲を作っていないとは知りませんでした．．．ゴスペラーズ好きのOLさんたちはエルメスの行列に並ぶ暇があったら平井堅の歌は下手だけど最高にかっこいい作りの「Kiss of Life」以降の曲を繰り返し100回聴くべきです！そういえば、こいつも自分で作ってることになってますね。

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【517】 宇多田ヒカルの最新アルバムを聴いて 2002/1/9(水)23:56 芦田宏直 (6225) ≪

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