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パソコン一つで世界を動かす ― 大学の情報教育は、国・公・私立大学問わず、未だに「電気通信」時代のカリキュラムにとどまっており、今日の「情報」教育に対応できていない。(Ver.1.0[教育]
(2024-03-02 17:37:03) by 芦田 宏直


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たとえば、情報系の代表的な授業である「プログラミング」授業における講義と演習との違いをまとめてみましょう。

?【質問だけでは授業はわからない】

〈講義〉授業において先生とやりとりがあるのは、授業中や授業後に質問するくらい。学生は先生の板書を見ながら、あるいは教材を見ながらノートを取るか、先生のトークを聴いているか、聞き逃すかのどちらか。先生が言ったとおりのことを実際にプログラミングして試行錯誤する時間が圧倒的に少ない。あったとしても二、三の例題で簡単な内容を確かめるだけ。本来の授業は、聴く→やってみる→間違いに気付く→より深く理解する(知識が定着する)ということのくり返しでなければならない。このプロセスを忠実になぞった授業形式が〈演習〉です。

?【授業内で復習する時間が確保されている】

〈演習〉授業中の先生と学生とのやりとりは多様です。先生が5分話したら、学生はその5分話した内容について、実際にプログラミング文を自分で実際に書いてみて、先生が言った通りにプログラムが書けているかどうか毎回確認できます。自分で書いてみると、わかっていたつもりだったものが実はわかっていなかったという発見もあり、授業内で復習するチャンスがいくつも出てくるのが〈演習〉授業の特徴です。

?【他大学に比べて6倍の授業時間の確保】

上記のように、〈演習〉授業は、〈講義〉授業と違って、先生の自分勝手なペースではなくて、学生が試行錯誤できるペースで進行します。そのため、授業一回(大学の授業は一回90分授業)の時間が短いと意味がありません。大概の大学では、プログラミング〈演習〉があったとしても1時間(90分授業一回)にとどまったりしています。本学科の〈演習〉授業時間は、プログラミング授業にとどまらず少なくとも週2時間(90分×2)、最大では週6時間(90分×6回)の充分な授業時間を確保しており、わかるまで試行錯誤できる授業になっています。

?【圧倒的に小人数の授業】

修得にいちばん時間のかかるプログラミング演習の授業は、20人授業に4人の先生が入って行います。演習授業は少人数でこそ効果を発揮します。しかもその4人の先生すべてが専任の先生(教授、准教授、講師)です。一年生の最初から学生5人に一人の先生が付いて授業を行います。しかもプログラミングの授業がある午後からは一切授業がありません。放課後も先生が付いて、あるいは学生同士で復習や予習ができる環境を用意しています。


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