by 新入生(2006-04-19 01:04:02)
はじめまして。
今年度、建築工学科に入学させていただきました。
フレッシュマン研修では、校長先生をはじめ、先生方には、大変お世話になりました。
さて、早速ですが「芦田の毎日」拝見いたしました。
先生の熱意がとても伝わってまいりました。
奥様のお体が思わしくないそうですが、ご回復を心よりお祈り申し上げます。
ところで、研修の折、先生はご自身のご紹介で哲学に関するご研究をされていらしたとか。
私は、以前より哲学に興味がございましたが、なかなか独学でどうなる分野でもなく途方に暮れておりました。
不躾なお願いで申し訳ございませんが、なにかきっかけになる書物でもあれば教えて頂けないでしょうか。
なぜ哲学に興味があるのかと申しますと、私は新卒ではなく、商業高校卒業後インテリアの勉強をいたしまして、設計や施工の(アシスタント的な)お仕事に携わりました。
しかし、「図面を描いてください」と言われたとき、作図方法も知っていて、クライアントのニーズもわかっていてその機能を満たす形までは辿り着けるにもかかわらず、ディティールが浮かばないのです。
浮かんでも、なぜこの形がいいのか説明できないという状態でした。
そうなると、流行や模倣に走るしか方法はありませんでした。
そこにはおそらく「哲学」が必要なのでしょう。
先生のおっしゃる「専門学生に欠けるもの」とは、おそらくそのようなものではないのでしょうか。
ですから、もう一度勉強しなおそうと考え、入学させていただいた次第でございます。
今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。
by ashida(2006-04-19 01:20:08)
「新入生」様
哲学上のおすすめの本と言えば、
少し偏っていますが(かなり偏っていますが)、
●『認識論』 藤本進治著 こぶし書房刊(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4875592043/qid=1145375358/sr=1-1/ref=sr_1_0_1/249-0681933-8472356)
●『社会の起源』 梯明秀 青木書店刊(http://www.bk1.co.jp/product/501119)
●『社会認識の歩み』 内田義彦著 岩波新書(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004110637/qid=1145375659/sr=1-2/ref=sr_1_10_2/249-0681933-8472356)
の3冊です(藤本のものは長らく絶版でしたが、最近よりにもよって「こぶし書房」で再版されました)。
三つとも哲学プロパーの作品ではないのですが(藤本と梯はマルクス主義者、内田は経済学者)、初心者が思想的な世界に入るのにはもってこいの作品です。
特に藤本、梯のものは若い私には衝撃的な本でした。こんなに面白い思想書はありません。ぜひ読んでください。
もしもわからないところがあれば、私のところにメール下さい。校長室に直接来てもいいですよ。
by 新入生(2006-04-19 22:24:34)
早々のお返事、誠にありがとうございます。
教えていただいた書籍は、是非拝読させて頂きたいと存じます。
建築工学科のクラスは女子が8名なのですが、ランチも一緒に集まっていただく位仲良しになれました。
研修を終えて、本日は男子ともうちとけてまいりました。
これからとても楽しみです。
そうそう、ランチの時、ある人がこんなことを言っていました。
「この学校の授業は1時間30分あるのにぜんぜん短く感じるよね。高校の頃は50分授業がすごく長く感じたのに不思議だよね」と。
これは一重に先生方の熱意の賜物かと存じます。
この分だと本当に3年間あっというまに過ぎてしまうのではないかと心の引き締まる思いがいたしました。
それでは、時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。
まずは、お礼まで。