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ついに明日に迫った手術 ― 全身麻酔とウンチと空気清浄機と[私の入院の顛末]
(2006-01-17 22:19:23) by 芦田 宏直


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ついに明日に手術が迫った。すでにもうこの夜の9時から(明日の13:00の手術まで)、食べ物、飲み物、すべてダメ。というか、まともな食事は早くても木曜日の夜か、金曜日の朝からだ(それまではお粥)。

そして、今日は睡眠薬ドラール(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%C9%A5%E9%A1%BC%A5%EB)とそのための胃薬ザンタック(http://www.014kenko.com/item_zantac.htm)、また下剤プルゼニド(http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se23/se2354003.html)を寝る前に飲まなくてはならない。今から、すでに手術は始まっている、という感じか。

やっぱり全身麻酔はいやなものだ。手術は13:00からの予定だが、明日の10:30には、浣腸をして腸内を綺麗にしなければならない。浣腸だけは「自分でさせてくれ」と懇願した。かわいいお人形さんのような顔をした看護婦さんと浣腸の話を真顔でするようになったら、もう世(私の世)も末だ。

私は今でさえ、入院してから今日の今まで室内のトイレは小便しかしていない。こんな個室で大便なんて考えられない。部屋全体が臭くなるに決まっている。個室には個室の苦労というものがあるのです。そんな気遣いも一気に吹っ飛ぶのが明日の全身麻酔手術ということだ。

そして11:00には、素っ裸になって手術用の着衣に変えなければならない。陰部はガーゼで被うらしい(このガーゼは誰がどうやって被うのだろう? 考えたら夜も寝られない)。例のノルアドレナリンの制御による副交感神経の野放しが、こういった排便管理のための処置になる。

まあ、赤ちゃんでも、妊婦のウンコと一緒に出てくるようなものだから仕方がないか、と思うが、鼻の手術でなんでチンコとウンチを出さなきゃいけないのか。かっこわるくてしようがない。しかも50才を超えた男のウンチなんて臭くてしようがないだろう。

手術室というのは言ってみれば臭いところなのだ。手術の最後には、“アソコ”をシャワーかホースで誰かが勝手に洗ってるんだろうな、と思うとますます全身麻酔がイヤになってきた。全身麻酔のため大便のみならず、小便も手術日当日は尿意を感じない場合もあるらしく管を入れてたまま就寝ということらしい。就寝もできない。それもこれも全身麻酔のせい。

もちろん術後は、やはりパンパンに鼻の上部が腫れる(らしい)。2日間(金曜日まで)は腫れているらしい。日曜日まではお風呂にも入れない。それに金曜日までは鼻の穴はガーゼだらけだから2日間は口呼吸しかできない。もともと鼻の穴がほとんど完全に詰まっているのだから、口呼吸はダイバー並みに得意だが、問題は鼻の奥まで一杯に詰まったガーゼを金曜日に取ること。「かなり痛い」とのこと。しかし、それでも“アソコ”をシャワーかホースで勝手に洗われるよりはましだ。

そういったこともあって、術後の病室をクリーンに保とうと空気清浄機を買うことにした。このあたりだと有楽町の「ビックカメラ」(http://www.biccamera.com/bicbic/jsp/w/shoplist/yurakucho.jsp)に行くしかない。病院を抜け出て、日比谷通り最後の散歩。これが“生前最後の”買い物になるかもしれない。

空気清浄機と言えば、SHARPのプラズマクラスターイオン機(http://wrs.search.yahoo.co.jp/S=2114736003/K=FU-S23SC/v=2/SID=w/l=WS1/R=1/IPC=jp/SHE=0/H=0/;_ylt=AuKISq4hBV9F4l7eaXcODR2DTwx.;_ylu=X3oDMTBjcWlmbGY5BGwDV1MxBHNlYwNzcg--/SIG=127rlb4qm/EXP=1137587665/*-http%3A//www.sharp.co.jp/corporate/news/050725-a.html)しかないだろうから、その一番小型の安いものを買った。箱毎もって帰るとナースステーションで大騒ぎになるだろうから、わざわざ紙袋に詰め替えてもらった。19:00前後だったが、ビックカメラは大変にぎわっていた。有楽町のサラリーマンたちが買い物、飲み食いに賑わっている。

なんで私はこんなときに病院から抜け出して1人で空気清浄機を買いに来ているのか。腹が立ってきたが偶然目に入ったものが(そのビックカメラのそばにある)「喜多方ラーメン」。こうなったら“最後の晩餐”。“最後の晩餐”だから一番高価な“ネギチャーシュー麺”を食べるしかない。こんな情けない“最後の晩餐”もないが、しかし手術前に知らないものを食べるわけにもいかない。麺で明日の手術後(しかも手術後は3食ともお粥!)までもつかどうか心配だったが、不慣れな有楽町ではしようがない。餃子も食べたかったが、口臭で手術を失敗されても困る。史上最高の質素な“最後の晩餐”だった。

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