仕事場でも自宅でもインターネット常時接続のパソコンの前で仕事をしているとファイルの共有利用(一元管理)ということが関心事になる。仕事場で作ったファイルを自宅で利用する場合もあるし、自宅で作ったファイルを仕事場で利用する場合もある。3番目のパソコンであるモバイルコンピュータ(ノートパソコン)を持っている場合は、この事情がもっと複雑になる。「あのファイルはどこで作ったファイルだったのか」と迷うこともしばしば。肝心なときに肝心なファイルがない、ということはたびたびあるし、ファイルがあっても更新日時が違ったりして役立たないことも多い。
一番簡単なファイル管理は、外部記憶装置(外付けのハードディスクドライブ)を持ち、そこにしかファイルを書き込まない。それを常に仕事場と自宅との間(あるいは出先間)で持ち歩くというもの。ノートパソコン(自宅でも利用する場合のノートパソコン)を持っている場合は、それを仕事場のデスクトップパソコンを使う場合にも(有線か無線で)繋いで使って、そのノートパソコンのドライブしか利用しない(そのノートパソコンのドライブにしかファイルを書き込まない)という使い方。
この両者の使い方がかなり原始的で物理的な一元化(と共有化)ではあるが、一番確実なファイル管理だ。ただし物理的な分、重いし、面倒ではある。最近、この面倒さを少しは解決するツールが売り出された。SONYの『ポータブルファイルサーバー』(http://www.jp.sonystyle.com/Product/Pserver/Fsv-pgx1/index.html)だ。これは小さくて手軽。しかし、物理的な共有の問題点(面倒さ)は依然として残っている。
最近、私はやっとこの問題を解決する術(すべ)を見つけた。SONYの『WEBPOCKET』(http://www.webpocket.net/ja/index.html)というサービスだ。これはインターネット上に仮想ファイルサーバーを作ってくれるサービス。自分が作ったファイルをインターネット上のファイルサーバーに送り込み、そこにすべてのファイルを一元化するというもの。まさにWEB(インターネット)上に自分の「POCKET」を持つような感覚でファイルを利用することができる。
3、4年前から、このサービスは始まっており、始まってすぐに登録したが、そのときにはすぐに利用をやめた。というのも、フォルダ毎にファイルを転送できなかったからだ。いつも利用している階層構造のままファイルを転送できなければ意味がない。当時はブロードバンドではなかったこともあり、1ファイル毎の転送も面倒くさくてやってられない。過去に作った全体のファイルの10%くらいを転送したところでやる気がなくなってしまった。
今回、久しぶりにWEBPOCKETをのぞき込んだから、階層構造のままそっくり転送できるようになっている。しかも、「ウェブポケットドライブ」というソフト(先のサイトからダウンロードできる)を起動して、そこにファイルを、あるいはフォルダをつまんで落とせば、自動的にマイ「WEBPOCKET」にどんどん転送してくれる(フォルダがいくつあろうが、その中のファイルがいくつあろうが)。転送先のWEBPOCKETには、自分のパソコンのフォルダ構造と同じままのツリーができあがっている。これは快感。
先週1週間で、私はここ20年間くらい作ってきたドキュメントファイルをすべてこのWEBPOCKETに放り込んだ。800メガバイトくらいになったが、この文書ファイルをインターネットにつながっているパソコンならば、(自らのパスワードを打ち込みつつ)どこからでも常時利用できる。今後、自宅で作るファイルも、仕事場で作るファイルも作ると同時にここに入れておけば、ファイル管理に迷うことはない。
現在、私は、SONY STYLEの会員を利用して容量「1GB」のコースに入っているが、以下のプロバイダ、http://www.nifty.com/webpocket/、http://www.so-net.ne.jp/webpocket/、http://aii.webpocket.net/、http://broadband.biglobe.ne.jp/webpocket/、 http://webpocket.odn.ne.jp/、http://www.dion.ne.jp/webpocket/、http://www.webpocket.net/asahi-net/ に入っている人でも、その会員登録を利用して利用することができる(もちろん新規にも可能)。これらの場合は、このアドレスにインターネット上でアクセスして、パスワードを入れれば、それぞれのマイ「POCKET」を利用できることになる。