今回ばかりは、恐怖だった。前日の夜までに80%書き上げていた原稿をすべてすてた。朝学校へ行く車中でも何も浮かばない。
9:00始業の学校に7:30に着いたが、まだ何も浮かばない。そこでブログとミクシィ(MIXI)に「書けない」と書いたが、これもそう書くことによって逃げていたにすぎない。世界の果てに逃亡したい気分におそわれた。毎年話すとたとえ1年に一回(卒業式と合わせると2回)であってもネタが無くなる。
昔、大学の教壇(法政の400人受講生のいる「哲学概論」)にはじめて立ったとき、最初の一回目の講義で、自分が10年間学んできたことがすべて無くなった…。何と自分は薄っぺらい勉強をして来たのか、と自虐的になったことがある。次の週からの1年間の講義は地獄絵のようだった。
式辞もそれに似ている。ギリギリにならないと出てこない。プロボクサーの体力=体重管理のようなものか。今回は2日前のちょっとした出来事がふと浮かんで、そこから何とか始まった。以下、式辞全文です(全文見ないで話しましたが、実際に話せたのは70%くらいでしょうか)。職員に聞いたら25分間話していたそうです。「校長長すぎます」と毎年ですが怒られました。