Pさんとのやり取りは症状報告91番以来A4版で30ページ、3万文字にもなりました。
そこでいくつかの実践的な“否定されるべき命題”にこの間のやりとりを解説付きでまとめてみました。理由は長くて読む気が起らないとうものと、理論的すぎて具体的にどうすればいいのかわからないという感想が多かったからです。解説はパパさんの当該個所の記述にほとんど依存しています。これら11の言明は、このPさんとのやり取り以前には、私も信じていた言明です。
1)MSとは、T細胞性自己免疫疾患である
2)MSとは、自己免疫疾患である
3)MSには、ベータフェロンが有効である
4)2005年2月(ベータフェロン有効という日本人治験結果報告論文)以前にベータフェロン有効を疑いうる医師(論文、発見)はいなかった
5)MSには、ステロイドは予防効果がない
6)MSかNMOかは、細胞免疫(ベータフェロン有効)か、液性免疫(免疫抑制剤有効)かで区別される
7)NMOでは脳には炎症は出ない
8)AQP4抗体検査結果が「陰性」の場合は、ベータフェロン投与を続けた方がいい
9)MS/CMS/NMOは違う病気である?
10)炎症、あるいは抗体が髄鞘再生を破壊する「原因」である
11)再生医療よりも再発防止薬の開発の方が現実的である
●以下は上記項目の該当箇所説明付き
1)MSとは、T細胞性自己免疫疾患である
MSといえば細胞性免疫による自己免疫疾患(Type1)、と考えられていたところに、液性免疫(Type2)の関与が指摘され、さらに、そもそも免疫が主体ではく、オリゴが「被害者」とは言い切れない病態(Type3,4)の報告がなされた
Type1=T細胞とマクロファージのみからなる炎症(=細胞性免疫)
Type2=免疫グロブリンと補体からなる炎症(=液性免疫)