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今年(昨年)も色々あった紅白歌合戦だが、今年のベスト10を1日経った今、冷静に選んでみた。
第1位:鶴瓶の司会
柳原と若槻千夏の自然で見事なフリートーク(特に若槻千夏の)に刺激を受けて、それまで死んでいた鶴瓶がよみがえった。紅白の出場歌手の歌を聞き込みながら司会をした唯一の司会だ。みのもんたも膠着した紅白を何とかしようとしていたが、見えすぎた戦術がイヤミだった。鶴瓶は歌そのものを楽しもうとしていた。何度も歌に感激して泣いていた。この人らしい,いい司会だった。中居君がその自然さを受けきれなかったのが残念。役不足だった。
第2位:石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」
ここ数年、石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」は、マンネリ化し、歌も雑になっていた。声も微音部分が伸びきらなかったりして興ざめの「津軽海峡・冬景色」が続いていたが、今回の紅白の「津軽海峡・冬景色」は、身震いするほど素敵だった。思わず画面に見入ったほどだ。紅組の出演者全体が固まっているほどだった。特に先頭で聞いていた和田アキ子は固まっていたし、アンジェラアキは「すばらしい」と口の形でわかるほどに絶賛していた。今年の紅白は、この歌をナマで聴いただけで価値がある。視聴率の低下なんて数字に表れない価値だ。
第3位:秋川雅史の「千の風になって」
この人は、毎回どこかで雑になるが、今回は最後まですばらしかった。特にオーケストラ風のアレンジがすばらしかったし、それに応えようとする秋川の歌唱も今年(昨年)いちばんの出来だった。私は余りこの歌が好きではないが、でも充分に聞かせる秋川の歌唱だった。鶴瓶も直後の司会で泣いていました。胸が詰まって声になっていなかった。
第4位:aikoの「シアワセ」
aikoの歌唱はいつも目立たないが、今年のaikoは昨年以上に自然で彼女らしくて良かった。こういった目だたなさは、貴重だ。
第5位:あみんの「待つわ」
いやはや見事な復活だった。おぼれかけそうなあごの上がった歌い方も健在。微妙に左右に揺れる歌い方も健在。丈の長いワンピースも健在。はもりも良かった。それになにより久しぶりに見た加藤晴子(ボーカル右)が岡村孝子より美しく見えたのは私だけか。最近離婚されたらしいが、これを機に心機一転頑張ってもらいたい。
第6位:ドリカム(DREAMS COME TRUE)の「ア・イ・シ・テ・ルのサイン ― 私たちの未来予想図」
いつもは紅白で必ず失敗する吉田のボーカルも今回はまともだった。この人の紅白の歌はいつもこちらがどきどきして聴いているが、彼氏が亡くなって決死の思いで歌い上げたのだろう。ベースギターの中村の、「いいよいいよ、歌えているよ」と心の中で心配し続けている吉田への眼差しが良かった。吉田美和のうまさにはいつも心がある。EXILE、絢香、徳永、コブクロ達はもっと吉田から学ぶべきだ。
第7位:森進一の「北の蛍」
何度聞いてもいい歌だ。「少し遅れて雪が泣く」。こんな詩、阿久悠しか書けない。森進一はいつも精確なトレーサーのように歌をなぞっていく。最近の若い歌手たちは、同じ歌でも毎回違って聞こえるが、森進一は安心して聞いていられる。今となっては珍しい歌手だ。
第8位:平原綾香の「Jupiter」
これは、歌謡曲の第九のようなもの。紅白には欠かせない歌だと思う。平原の歌唱が冬の深夜に向いている。
第9位:徳永英明の「恋におちて ― Fall in Love」
下手な「VOCALIST」、徳永英明の歌の中でも唯一ましな歌が、これ。紅白でもなかなかよかった。
第10位:槇原敬之の「GREEN DAYS」+コブクロの「蕾」+布施明の「君は薔薇より美しい」+坂本冬美の「夜桜お七」+香西かおりの「無言坂」
この4曲は同点で10位。布施明の「君は薔薇より美しい」は久しぶりに自分の曲だったが、やはり昨年の「マイウエイ」よりははるかに良かった。さすがに往年のテンポはなかったが、この難しい歌をよく歌えていた。
以上、1日経って、もう一度ゆっくりと見直した結果の、私のベスト10です。
さて昨日の深夜3:00頃、気づいたことですが、「世界一早い紅白歌合戦全曲批評」が今年も楽しみなんだが」というスレッドをよりにもよって「2ちゃんねる」に立ててくれた読者がおられてびっくりしました(http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1199069161/)。
今は時間が経って消えていますが、私がコピーして保存していた限りでもA4版20頁もわたる大部の感想が寄せられていました。以下、謹んで再録させて頂きます。どきどきして読みましたが、比較的好意的なものが多かったようで、安心しています。いちばん面白かったのが、
「芦田の関心事 2008/01/01(火) 00:06:28.53 0
北島の鼻と紙吹雪
NHKの人事
小さい子・軽やかな子
タバコは吸わない
姿勢よく
美川は柳ヶ瀬
天童は美空」
年末のもっとも私的な時間で充たされているときに、良く読んでくれています。感心しました。
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