by ashida(2007-02-21 21:42:31)
ミクシィ(MIXI)日記の反応の一部から
●2007年02月21日 12:16 Aさん
私は「脊髄炎」なのかもしれません。ベタフェロンが効かない、ステロイドとイムランが効いて3年弱一度も再発はなし。確かに一度「膠原病の疑い」と言われ某大学病院に入院しましたが全く異常なし。今度、脊髄のMRIを撮り、疑いと言われた書類を持って山村先生に見てもらおうと思ってます。
●2007年02月21日 Aさんへの私の回答
そうですね。そういった患者はたくさんいると思います。私の家内は、4年前に発症しましたが、これまでの記録ではステロイドの量が一日20ミリを切ると再発しています(4年間で16回)。
減量の契機は、医師がステロイドの長期服用を嫌うということとベータフェロンを薦めたがるということです。
再発性神経炎、再発性脊髄炎の患者にとっては、この医師の治療傾向は致命的なものです。
家内も4年前の発症時に、「抗体検査」=「抗アクアポリン4抗体」検査をやっていれば、ステロイド、免疫抑制剤、血液浄化の3点に絞った治療によって、まだまだ歩けていたと思います(現在は自宅内でのわずかな自立歩行どまり)。
「抗体検査」=「抗アクアポリン4抗体」検査のない治療は、まずステロイド、次に(ステロイドの減量と共に)ベータフェロン、次に免疫抑制剤(か、血液浄化)といった経路を一般的にはたどりますが、二段階目の「(ステロイドの減量と共に)ベータフェロン」というのが、再発性視神経炎、再発性脊髄炎の患者には致命的な治療になります。ベータフェロンは再発性視神経炎、再発性脊髄炎を最悪の場合悪化させる場合があるからです。
昨年後半からの「抗アクアポリン4抗体」検査は再発性視神経炎、再発性脊髄炎を「視神経・脊髄型MS」=「日本型MS」と“誤診”されている患者にとっては、科学的な治療法(まともな治療)を受けるまたとないチャンスです。
家内はあと一歩で寝たきりとなるところを、なんとかふみとどまるかどうかという段階ですが、多くの若い患者さんや発症が最近の方はこの検査でベータフェロンを経由することなく、進行を遅らせることができると思います。すぐにでも病院と医師を変えてでも、この抗体検査を受けるべきだと思います。
※「視神経・脊髄型MS」と「日本型MS」との違いは、前者は炎症箇所が比較的局部的ということと一回の炎症の“規模”が大きい、いわばドカンと来るということです。私の家内の場合(再発性脊髄炎)、一回再発すると、目に見えて歩行がより困難になります。老人が5年単位で自然に歩行困難になって寝たきりになる経緯を、この4年間で一気に再現しているかのようです。それくらい再発性視神経炎、再発性脊髄炎の炎症再発は、きつい。
今の段階では「視神経・脊髄型MS」は「日本型MS」の「亜型」(とりあえず「MS」)と言われていますが、数年後には「MS」の分類から外されると思います。
by かなこ(2007-02-25 22:26:46)
抗体検査について調べていたところこちらのブログを見つけました。
私は重症筋無力症という奥様とはちがう他の病気なので他の抗体の検査を受けました。これからも受けるそうです。
抗AChR抗体とか言う何度きいても難しい抗体です。
こちらのブログを読んで奥様の病気のことについてとてもよくわかりました。
私の先生の説明は専門的で難しすぎていつもメモさえとりにくい状態です。
まだ診断されたばかりですので、これから先生に聞いていくためのヒントになりました。
私の家族は感情的になっていろいろ先生に聞きすぎて私の方が恥ずかしくなってしまいました。
家族にももっとわかってもらわなければならばいけれどいまは自分で知るのが精一杯です。
私の家族はとても悲しんでいます。
このシリーズを最初から少し以前のまで少しずつ読ませていただくつもりです。
芦田さまはとても不思議なちからのある方ですね。
奥様も頑張られていてとても励まされるような気持になりました。
ありがとうございます。
by かなこ(2007-02-25 22:58:13)
芦田さま
こんなにすぐにアップされるとは思わなかったのでびっくりしています。
メールにしていなくてすみません。
実は私は病気はもう一つあるらしいのです。そのことはまだはっきりしていません。
夫はとても動揺しているのでそのことも気がかりです。
免疫抑制剤のことももっと知らなければならないのですが、治療がうまくいっているのかさえまだわかりません。
入院中ですのであまり詳しくかけません。
先生はいつでも話すと言ってくれていますが夫が仕事帰りにきてももう遅くていないので私がわかったことを伝えることになります。
こんな私にアドバイスがあればお願いします。
by ashida(2007-02-25 23:19:43)
>かなこ 様
「重症筋無力症」ですか。家内が入院していたときも、何回かその病気の“入院お友だち”に会っています。お互い大変な病気ですよね。「重症筋無力症」も「膠原病」も「多発性硬化症」もみんなウイルス(の変異)が原因のような気がします。
私も家内が4年前に発症したときには愕然としました。ちょうど3月の卒業式・4月の入学式シーズンと重なっていました。厳粛な壇上に立って学生諸君に対して式辞を話し、彼らを勇気づけているときには、私自身にも語りかけるように話していたな、と今でも思い出します。孤独感がパワーにもなっていました。
家事を家内に200%任せていた私にとっては、病気のことと共に、生活の変化が耐え難い、という感じでもありました。食事(息子の分も含めて)、洗濯、掃除など一気にのしかかってきたからです。
私は家内が私よりも先に倒れるなんて全く予想もしなかった。まさに人生最大の不覚です。
しかし生活の変化は、ある程度の時間を凌ぐことができれば、何とかなります。大失恋と似ています(笑)。
4年目になる今も仕事から帰ってきて1分以内で服を着替え、15分以内に食卓に食事を用意するという毎日が続いていますが、歯磨き程度の面倒くささとほとんど変わりません。慣れは恐ろしい。
「アドバイス」と言っても私もまたそんなに事態を達観しているわけではないのですが、「なるようになる」というのが鉄則です。Let It Be、あるいは「アーメン」(私はキリスト教とは無縁ですが)と言うほかないでしょう。
それは病気であれ、何であれそうだと思います。今日も先ほど私のミクシィ(MIXI)の友人の20歳前後の若い子が、「多発性硬化症の彼氏と別れました。もう病気のことは聞きません」なんてメールが来ました。
私は、こう答えておきました。「大変でしたね。でも病気は何も生理的なものに限りません。なにがしか誰もが“病気"を抱えています。 『これで終わった』と思わないで、気を引き締め直して“人生”を生き抜いてください」と。
私があなたに言うとすれば、病気の自分を特殊な状態にあると思わないようにということです。これしかありません。
お役に立てるか分かりませんが、いつでも何なりとどうぞ。
by かなこ(2007-03-08 19:45:35)
しばらく治療していました。
効果があるらしいので期待していますが、他の病気の検査の結果はまだでないので心配でいます。
実は、もう病気になってずいぶん月日がたったようなまだまだのような変な気持になりこのままではだめになると思っていたときにこのブログに出会えたことがとても幸せでした。
芦田さんの「なるようになる」というのが鉄則というのをいろいろ考えました。すべてをそう考えるのは修行のようなものなのでしょうか?
私の病気のことも家族とのこれからも、家のことも。でも一つずつ自分たちで動かすことが必要です。
「気を引き締めて人生を生き抜いている」芦田さん家族に私たちも近づきたいです。