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30日(月曜日)は、八木先生に続いて(http://www.ashida.info/blog/2006/11/post_173.html#more)、トミヤママチコさん(カタカナで書くらしい:http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=110004069010000 )と川浪たか子さん(http://www.amazon.co.jp/gp/product/4790602362)が、私のお客様だった。
この二人は、特にトミヤママチコさんは、10年ぶりになる。「お変わりないわね」と一言。「そちらこそ」。
「お元気ですか」と言うと、「芦田先生ほどじゃないけど」と続く。「でも私たち、結構有名なのよ」と逆攻撃。よく聞くと、NHKの『おしゃれ工房』などの常連で、カラーコーディネートの世界で「トミヤママチコ」の名前を「知らない人はもぐりなのよ」とまで言う。あっさりと言われてしまった。
この二人、『スタジオHOW』という会社(http://www.studiohow.co.jp/index.html)を二人で経営していて、つぶれずにここまで来ている。「知らない人はもぐりなのよ」と言われるくらいになっているらしい。
私が、この二人と知り合ったのは、ほぼ10年前、学校の社会人講座を展開しようとしたときのこと(誰の紹介だかは忘れた)。
二人ともどこまで本気で話を聞いているのかさっぱりわからないひとで、そのころからのんきな人たちだった。「私たち会社持っているのよ」なんて言われたって、それがどうしたのよ、という感じの人たちで、しかもそんなふうに馬鹿にしてもぜんぜん気にもしない人たちだった。なかなかの変わり者だったのである。
私が彼女たちにかかわろうとしたのは、パソコン教育。この人たちは若いカラーコーディネータたちを教育しているのに、ぜんぜんパソコンができない。いまだに端切れをもってきて、重ね合わせながら「コントラスト」教育をやっている。パソコンなら瞬時に「コントラスト」の教材を作ることができるのに、それはないだろう、と言うと、「実際の色はパソコンの色とは違うのよ」なんて嘯いて取り付く島がない。「それもそのように勉強させればいいのよ」と私が言ってもなかなか乗ってこない。
そこで、この“おばさんたち”の教育はあきらめて、若いカラーコーディネータを「20人から30人集めてよ」と頼み、次世代のコーディネータのパソコン教育に乗り出したのが10年前。たぶんこの業界で情報リテラシ教育をやったのは、私が最初だったと思う。
講座は大成功だったが、この人たち(=この二人)がパソコンをやり始めるかどうかはまったくわからなかった。そんなこんなの10年ぶりの再会。なんと、聞けば今ではメールもワードも使えるらしい。
「それはすごい」と私がおだてると「芦田さんのおかげよ」とくる。本当かよ、と思いながらも「でしょ」と言うしかない。「あのとき、やっておいてよかったでしょ」。「そうよ。あの時やっていなかったら、一生やっていないかも」なんて、飲み屋の女のくどき文句のようなことをさらっと言ってくれる。ほんとに変なコンビなのだ。
今回は、その二人にミクシィ(MIXI)を教えようと思った。二人を私のパソコンの前に座らせて、初級ミクシィ講座。
「なんだかね」とわかっているのか、いないのか。10年前とまったく同じ。
「これで『スタジオHOW』というコミュニティを作って、カラーコーディネート講座を開講すれば一気に人は集まるよ。ほら「色彩の世界」コミュニティなんて13000人も登録しているし、「カラーコーディネータ検定」コミュニティで1600人、「色彩検定」コミュニティで4500人、この人たちは、みんなあなたたちのマーケットじゃないの。
ここで、彼女たちの顔つきが変わってきた。「これはすごいわね。この世界では、私たち有名だもの。何かできるんじゃないの」「出たー、また『有名だもの』」。
「そうそう。コミュニティを作るんだよ。たとえば、『冨山&川浪カラー子ディネータ講座』なんていいんじゃないの」
「そうね。それ、いいわね」とやっとのってきた。
「そうやって、ミクシィ(MIXI)内で2万人近く存在している“色彩人口”を、あなたたちのコミュニティに吸収していけばいいんじゃないの。『有名』というのはそういうときに使うんだよ。私に向かって『私たち有名だもの』なんて1000回言ったって意味がない」
「芦田さん、私たちの会社の顧問になってよ。本当に上手よね。こういうこと考えるの」。
「バカ言ってるんじゃないよ。あなたたちがやんなきゃ意味がない」
「でも会社、白金にあるのよ。プラチナ通りのど真ん中よ(サボテンビルの向かい側)。いいでしょ。芦田さん、そういうの好きそうじゃない」
「白金? ということは、あなたたちは、これでもシロガネーゼか」
「そうよ。私たち、シロガネーゼよね(と顔を向かい合わせる)」
「なんだか、わけがわからない話だな。ということは、私がぶらっと会社に寄ったら、おいしいショートケーキと紅茶をごちそうしてくれるということかな」
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